総合デザイン専攻
時代が変わる今、それぞれが専門的なスキルを磨き、垣根を越えた総合的な視座でデザインを学ぶ
モノ、コミュニケーション、まち、サービス、テクノロジ?、環境、未来、文化の多様性や、情報化によるライフスタイルの変化に対応するため、ビジュアル、環境、プロダクトにわかれていた専攻を1つの組織に統合し、それぞれへの深い理解と専門性を育みながら、横断的なデザイン構想や提案を実現する総合デザイン専攻に生まれ変わりました。学生たちは、個性によってそれぞれの専門性を磨きながら、より豊かで幸せな社会の実現へ貢献できるように、デザインを学びます。
教育理念
平面?立体?空間を身体的な実感を伴って基礎力を培う
総合デザイン専攻は、素材に触れながら手で描き創る、すなわち身体を使った創作で培われる基礎造形力を重視しています。もちろんデジタル機器による表現技法も修得していきますが、身体的な実感を伴って平面?立体?空間を精度を高めて捉えることでデジタルを越えて、より個性的?独創的な表現を追求できると捉えています。
幅広くデザインを実践している多彩な専門の教員が指導
複雑化していく社会問題を解決するためには、自身の専門の垣根を越えてデザインを俯瞰して捉える場面が増えてきています。総合デザイン専攻では、あらゆる分野のデザインを実践して手がける、実績を持ったデザイナーの専任教員で編成しています。教員が連携して多角的な視点が持てるようにアドバイスや指導を行います。
基礎力を基盤に、段階を追って独創性を身につけていく授業体系
自ら創ることができるデザイナーになるために、基礎造形力からデザインの専門的なスキルを段階を追って習得することができるカリキュラム。3年次からは、学生が自分に見合った専門分野を深く探求できるように専門のコースにわかれて学びます。
社会にある問題を発見しデザインの力で問題を解決できる人材の育成
社会にあるさまざまな問題を発見し、デザインの力で解決するカリキュラムが組まれています。社会と直接つながってデザイン提案できるように、産業界や行政等様々な外部組織との連携授業や、他大学や海外の芸術大学との共同授業も実施しています。これらによって、複雑化する社会でのデザインを実践的に学ぶことが出来ます。
実技カリキュラム
1年次前期の総合基礎実技を履修後、1年次後期に「デザイン基礎」を履修します。2年次には「総合デザイン基礎1?2」「デザインB(xyz-1)?(xyz-2)」から選択します。総合デザイン専攻に進むには、「総合デザイン基礎2」の履修が必須です。
デザイン基礎(1年次後期)

デザインの基礎(総合的なデザイン基礎課題、各専攻の基礎など)について、1週間から3週間の期間で取り組む課題を行い、デザインするために必要な表現方法や、基礎的な技術を身につけます。
総合デザイン基礎1(2年次前期)?総合デザイン基礎2(2年次後期)
2年次前期では、1年次に培った造形力と構想力を基盤としながら、デザインの各専門に必要な幅広い技法や技術を修得します。この段階で重視するのは、平面、立体、空間へ展開する表現力の修得であり、そのために、色彩、タイポグラフィ、立体造形、図法、木工、写真、シルクスクリーンなどを学ぶ多彩なカリキュラムが組まれています。
2年次後期では、選択課題(平面、立体、空間系)を各自選択し、デザイン各領域の技術を伴う幅広い表現力の修得を目標とする一方で、構想力を身につけるためのカリキュラムが織り交ぜられています。これらの授業の体験から、学生は、自分に合った専門を見定めていきます。
総合デザイン1(3年次)?総合デザイン2(4年次)
3年次以降は、専門を研鑽する3つのゼミ、Design1(ビジュアルデザイン)?Design2(プロダクトデザイン)?Design3(環境デザイン)にわかれて専門を深めていきます。分野の垣根を越えて取り組む統合横断型の共通プロジェクトにも取り組みます。
Design1(ビジュアルデザイン)


イラストレーション、グラフィック、ゲーム、テキスタイル、パッケージ、ブランディング、映像までのあらゆる平面表現について各自の特性に合わせて深めます。諸問題を解決するために、最適な素材、技法、媒体を追求し表現することを学びます。
Design2(プロダクトデザイン)

日用品や家具、家電、情報機器、モビリティなど多様なデザインを扱います。思考法?素材?加工技術を体験的に学び、ライフスタイルや価値観の変化を読みながら社会にふさわしいデザイン、新しい価値を生むデザインを追求します。
Design3 (環境デザイン)

家具、インテリア、住宅から都市スケールまで、多様なスケールで、模型制作やデジタル表現、実寸での制作等を通じて、創造力と実践力を育み、これからの環境をデザインする方法を学びます。
在学生の声

「らしさ」を深め、「できる」を広げられる専攻です。
吉冨 空華さん(ビジュアル?デザイン専攻4回生)
頭の中で無限に広がるイメージを、確かなカタチへ。ビジュアル?デザイン専攻(総合デザイン専攻)では平面から立体、デザイン思考まで、領域を横断しながら多角的な視点を養うことができます。各課題ごとに新しい手法や領域に触れることができ、手を動かしながら自分らしい表現を模索します。同時に、実社会にアプローチする課題にも取り組むことで「自分の表現が社会にどのような影響を与えるのか」を意識するようになり、ものづくりへの責任や倫理観についても深く考えるようになります。制作では頭の中の漠然としたアイデアをどう作品にすればいいかわからず悩むこともありますが、造詣の深い先生方が一緒に伴走し、実現へと導いてくださります。夢中になれるさまざまなものに出会い、制作に励める専攻だと思います。

スケールを横断してデザインのあり方を考える専攻です。
吉田 泰星さん(環境デザイン専攻4回生)
環境デザイン専攻(総合デザイン専攻)は、家具?インテリアから建築まであらゆる空間の分野を多様なスケールの視点から学ぶ専攻です。 建築空間などスケールの大きなものをスケッチや模型、CGで構想したり、逆に家具やちょっとした空間などを1/1の実寸で作ったりできるのがこの専攻の魅力です。授業ではデザインの基礎知識や技術を学ぶのはもちろん、現役で活躍されているデザイナーの先生方の具体的な視点からのアドバイスや、企業や外部の方との連携授業など社会的な視点を交えることにより、実践的な立場に立ってデザインのあり方を考えることができます。また学部生から大学院生まで幅広い学年で同じ授業を受けるため、先輩後輩間での交流によって学びがあり、お互いに刺激を受け合い成長できる環境です。
専攻独自の取り組み
さまざまな企業?行政?団体との社会連携
さまざまな企業?行政?団体と、製品開発やブランディング、ロゴデザイン、店舗デザインなどを通して社会連携を実践しており、今後も積極的に進めて行く予定です。
子どものための施策をファストフードのトレイマットでPR

マクドナルド、京都市と連携し、子どものための施策をトレイマットにデザイン。
食の安全宣言ロゴマーク

京都市内食品事業者のHACCPに沿った衛生管理に伴う、安全宣言ロゴマークをデザインしました。
手塚プロダクションとの連携授業

手塚プロダクションとデザインラボの提携協定を結び、デザイン開発などの授業を実施しています。
三菱自動車京都工場リノベーション案作成

実際にリノベーションが予定されている京都工場の改修案を作成。
非常勤講師(実技)一覧
- 芦田康太郎
- 家入 杏
- 泉 拓郎
- 大野 宏
- 岡野邦彦
- 楠 麻耶
- 桑田知明
- 坂野 徹
- 寺岡波瑠
- 徳永杏子
- 中坊壮介(客員教授)
- 新森雄大
- 藤脇慎吾
- 堀 賢太
- 松永昂史
- 山崎泰寛
- 山中 彩
- 吉行良平